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ここでは五十肩について少し詳しく説明します。
肩関節周辺で炎症を起こすことにより肩から腕にかけての痛みと腕の動きが制限される状態になります。
40歳代から60歳代が多く見られます。
中には80歳過ぎの人や20代、30代でもなることもあります。
大抵は自然に良くなるが、痛みが取れても運動障害(機能障害)が残ることもあるので適切な治療をお勧めします。
ある日突然なることもあれば、じわじわとなっていく事もあります。
大抵は片方ですが、左右同時になることや片方が治ったら反対側がなる事もあります。
また、2回以上なる人もいるようです。
痛む場所は肩から上腕にかけてが多く、最初のうちは腕を挙げると痛む程度でも酷くなると動かさなくても痛みが出てきて殆んど腕を動かせなくなることもあります。
ここまでくると本当に辛く夜も眠れないくらいです。
一度なってしまうとなかなかすぐに治るということは少ないです。
しかし、自然に治るのを待つより治療を受けたほうが断然はやく楽になります。
長い人は1年から3年位かかったという人も聞いた事があります。
適切な治療を受ければそのような事は無いと思います。
illustration by フリーメディカルイラスト図鑑
主には肩関節の周囲で炎症が起き痛みを起こすのですが、はっきりした原因はまだ分かっていないようです。
一つには加齢と共に肩関節の周囲の組織がもろくなり炎症を起こしやすくなるということが言われています。
肩が前に入っている人、猫背の人はなりやすいと思います。
五十肩で一番多く痛みの出る場所は腕の付け根の前側です。
肩が前に入ってると前側が圧迫され、血流が悪くなり疲労が溜り炎症を起こしやすくなるのだと思います。
猫背の人は大抵肩が前に入っています。
一般的には急性期、慢性期、回復期という段階に分けています。
illustration by フリーメディカルイラスト図鑑
急性期
炎症が強く非常に痛みが強い時期です。(1,2ヵ月位)
この時期は安静にして無理に動かさない方が良いです。
三角巾で腕を固定するといくらか楽になる事もあります。
また冷湿布などで冷やすと少し楽になります。
特に熱感がある時は風呂などで温めてはいけません。
寝るときに横向きで痛い方を下にして寝ると体の重みで肩が圧迫され血流が悪くなるので痛みが強くなったり、治りが悪くなるので気負付けましょう。
仰向けに寝て痛みのでる場合は痛い方の肩の下にバスタオルを入れ肩を少し持ち上げてあげると楽になることがあります。
慢性期
炎症が引いてきて痛みが少しやわらいできます。
この時期になれば今度は温めるのが有効です。
肩用のサポーターもあります。
風呂に入り温まると痛みが和らぎますので、軽い運動を痛みが強く出ない程度に行いましょう。
フェイスタオルの両端を持ち初めのうちはなるべく両端を持ち前からゆっくり上に挙げていきます。
痛みが出てきたらそこで少し止めてからゆっくり下に下して行きます。
これを5回位繰り返します。
ある程度なれてきたら、徐々に中心に手を寄せていきます。
両手の間が狭くなるほど条件が厳しくなります。
500mlのペットボトルに水を入れ悪い方の手で持ち体を前に倒し手を下げます。
テーブルやイスの背もたれなどに反対側の手で支えるとやりやすいです。
痛みがあまり強く出ない程度に手を振ります。
前後、左右、右回し、左回しなど、決して無理はしない事です。
痛みがだんだん少なくなり手が動かしやすくなってきます。
さらに運動量をふやして行きましょう。
手の平が上になるように両手を組んで上にあげ、息を吸い吐きらがら天井を持ち上げる気持ちで伸ばします。
壁に悪い方の手を少し痛みが出るくらいまで挙げあて息を吸って吐きながら身体を壁にゆっくり押しつけていきます。
何回か繰り返し痛みが和らいできたら少しづつ手の位置を上にずらしていきます。
痛い方の手を下に痛くない方の手を上にしフェイスタオルの両端を背中の方で持ちます。
上の手でタオルおゆっくり上に上げていきます。
下の手はタオルを掴んでいるだけです。
痛みが出てきたらそこで少し止めゆっくり下します。
慣れてきたら少しづつタオルを持つ幅を狭めていきます。
痛みが出なくなっても関節がまだ固くなっていることがありますので、左右の肩が同じように動かせるまで続けましょう。
当院では、五十肩をタイプ別に診ていきます。
●腕が前からは上まで挙がるが、横からは挙がらないタイプ
●横からは上まで挙がるが、前から挙がらないタイプ
●他の動きは良いが、腕が後ろに回らないタイプ
●肘を伸ばし水泳のクロールの動きがきついタイプ
●肘を伸ばし背泳の動きがきついタイプ
●それら幾つかの動きが複合するタイプ
●それら全ての動きが辛いタイプ
などに分けます。
また、
●上げ始めに辛いのか、
●半分位(90度)以上挙がらないのか、
●半分位まであがるが、真上までは挙がらないのか、
それぞれの状態によって原因が違います。
肋骨の問題、手首の問題、棘上筋の問題、足首の問題、肩甲骨の問題、背骨の問題、内臓の問題(臓腎などに問題があるとそこから引っ張られて肩が緊張してしまうことがあります。)
それらの様々な原因を見つけだし、オステオパシー、整体、WTSなどの施術で改善させます。
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